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ワイナリー訪問【海外編】ガヤ GAJA "リーデルコレクションルーム"

ワイナリー訪問【海外編】ガヤ GAJA "リーデルコレクションルーム"

最終更新日 投稿
イタリア・ピエモンテの名門「ガヤ」を訪れ、現地の担当者にその歴史と哲学を伺いました。
情報を多く語らず、静かな存在感で世界を魅了し続けるガヤ。そのワインをリーデルのグラスで味わうと、ネッビオーロの繊細な表情がより鮮やかに浮かび上がります。
レストランの原点を持つ造り手としての一面や、リーデルとの深い絆にも触れながら、その魅力をお届けします。

1. ガヤの概要

1859年創業。イタリア・ピエモンテ州バルバレスコ村を代表する名門ワイナリー「ガヤ」。
初代ジョバンニ・ガヤがワイン造りを始める前は、小さなレストランを営んでいたそうです。
そこから「ワインを提供する側」から「造る側」へと転身したのが、ガヤのはじまり。

レストランの象徴だったグリッシーニ(ピエモンテ州トリノ発祥の、細長いスティック状のパン)の模様は、今も扉や木箱などに残されており、創業当時の温もりを静かに伝えています。

また、ガヤは公式サイトやSNSを持たず、情報発信をほとんどしていません。
「必要以上に語らない」その姿勢が、ガヤらしい上品さとミステリアスな魅力を感じさせます。
今回、ガヤと深い絆を持つリーデルの計らいにより、普段はメディアが入れないワイナリー内部への訪問が、特別に叶いました。


▲扉の意匠には縦長のグリッシーニ

▲バルバレスコ村に面するタナロ川がワイナリーから見える

2. ワイナリーの歴史

1859年にジョバンニ・ガヤが創業して以来、ガヤは家族経営の伝統を守りながら発展を続けています。代々、父子で「ジョバンニ」と「アンジェロ」の名を受け継ぎ、世代を超えてワイン造りの精神を継承してきました。

三代目ジョバンニは、戦時中の困難な時代にあっても「品質を決して落とさない」ことを信念に掲げ、その揺るぎない姿勢が、バルバレスコの名声を確立する礎となりました。

四代目アンジェロ・ガヤは、フレンチ・バリック(小樽)の導入や単一畑シリーズの確立など、当時としては大胆な手法を取り入れ、イタリアワイン界に革新をもたらしました。

1970年には日本市場に進出し、エノテカ社との協業をスタート。
いまでは日本がガヤにとって最も重要なマーケットのひとつとなっています。

1990年代にはトスカーナ、2010年代にはシチリアへと進出し、ピエモンテを超えた新しい挑戦を続けるその姿勢には、ガヤというブランドの確固たる信念と柔軟な創造性が息づいています。

また、現在のガヤのワイナリーは、まるで美術館のような静けさと美しさに包まれています。壁にはアート作品や彫刻が飾られ、光の差し込み方までも計算されたその空間には、ワイン造りへの深い美意識と哲学が感じられました。


▲ワイナリーを案内してくださったガヤのジュリアさん(左)

▲MoMA(ニューヨーク近代美術館)に所蔵された作家の作品も飾られている

3. 畑とテロワール

ガヤはピエモンテ州ランゲ地区を中心に、広大な自社畑を所有しています。主な品種はネッビオーロ、バルベーラ、ドルチェット、シャルドネなど。中でも有名なのが、バルバレスコ村の単一畑「コスタ・ルッシ(Costa Russi)」と「ソリ・ティルディン(Sori Tildin)」です。

現地で伺ったところ、
・コスタ・ルッシ:砂質が多く、繊細で香り高いワインを生む
・ソリ・ティルディン:粘土質で日照量が多く、力強くリッチな味わいに
と当日案内してくださったジュリアさん(写真上)から説明いただきました。(文献によっては石灰質の記述もあり、地域や年代で異なる場合があります)。

また近年は、気候変動の影響でタナロ川の水位が下がっているとのこと。酸とタンニンのバランスを取るため、収穫時期を細やかに調整しているそうです。


▲畑はワイナリーから離れたところに点在している

▲バルコニーから水位が下がったタナロ川を案内していただいた

4.醸造の特徴

ガヤのワイン造りの根底には、「品質を守る」という一貫した哲学があります。アンジェロ・ガヤが導入したフレンチ・バリック(小樽)熟成は、当時のイタリアワイン界に革新をもたらしました。同時に、果実本来の個性を生かすために過度な抽出を避けるなど、繊細で洗練されたスタイルを大切にしています。

現地で、「バローロは王、バルバレスコは女王」とよく言われますが、それについてどう思うかを伺うと、担当者の方は 「造り手によってまったく違いますよ」と答えてくれました。

その言葉には、ワインの性格を単純に男性的、女性的という枠組みで語るよりも、“個性を引き出すことこそが本質”というガヤの信念がにじんでいました。

実際にテイスティングしてみると、ガヤのバローロにはエレガントな表情を感じました。

「伝統でもモダンでもなく、ガヤはガヤ」

ジュリアさんの言葉どおり、ガヤのワインには時代や既存の価値観を超えた独自の美学・個性が息づいていました。

5. テイスティング

今回のテイスティングでは、リーデルのグラスを使用して以下のワインを試飲しました。

Gaia & Rey 2023(ガヤ・エ・レイ)
フレッシュな果実と樽の香ばしさが見事に調和したシャルドネ。繊細で透明感のある味わい。

Barbaresco Costa Russi 2022(コスタ・ルッシ)
柔らかな果実味ときめ細やかなタンニン。香りの立ち方がとても上品。

Barbaresco Sori Tildin 2022(ソリ・ティルディン)
太陽を感じるような果実のボリューム感と、なめらかな口あたり。温かみのある味わい。

Sori Tildin 2016(ソリ・ティルディン)
約10年の熟成を経て、落ち着きと奥行きのある香り。しなやかな酸と円熟した果実味が調和し、長い余韻が続く。

Barolo Conteisa 2021(コンテイザ)
一般的に“バローロは王、バルバレスコは女王”と例えられるように、力強さと荘厳さを備えたスタイルが多い中で、ガヤのコンテイザはまるでその常識をやさしく覆すような存在。しっかりとした骨格を持ちながらも、果実味と酸の調和が美しく、バルバレスコを思わせるような繊細さと上品さを感じさせます。力強さの中に静かな気品が宿る、ガヤらしいエレガンスが印象的でした。

どのワインもネッビオーロらしい骨格を持ちながら、角がなくとてもエレガント。
現地の静かな空気の中で味わうことで、ワインの真の姿に触れることができました。

使用されたのはリーデル・ヴェローチェやヴェリタスのグラス。
ワインの個性に寄り添うグラスの選定が印象的でした。


▲テイスティングしたワインのボトル

▲テイスティングで使用したリーデルグラス

6. リーデル・コレクションルーム

ガヤの敷地内には「リーデル・コレクションルーム」と呼ばれる特別な空間があります。日本では見たことのないグラスも多く展示され、美術館のような雰囲気。

印象的だったのは、グラスの磨き上げの美しさ。カルキ跡ひとつなく、完璧に整えられていました。

ジョバンニ氏の兄妹、ロザンナさんが運営する「ガヤ・ディストリブッツィオーネ社」はリーデル製品の輸入も担当しており、ガヤとリーデルの深い関係性を感じました。
アンジェロ・ガヤ氏とゲオルグ・リーデル氏は同世代の友人でもあり、ワインとグラスを通じて築かれた信頼と友情が、この場所にも流れています。


▲グラスやデカンタが華やかに並ぶコレクションルーム

▲壁には歴代のグラスが飾られている

7.まとめ

多くを語らず、静かに存在するガヤ。けれどそのワインには、情熱と誇り、そして強い美意識が息づいていました。

「語らないこと」がかえって雄弁に伝わってくるような、そんな体験。リーデルのグラスを通して、ガヤが造るネッビオーロの繊細な美しさを改めて感じることができました。

テイスティングで使用したグラス
商品タイトル
品番:code-1234
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2025.00.00
タイトル
これはダミーテキストです。ブログ情報は実ページ上で挿入されます。
ライター名
2025.00.00
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この記事の著者
瀬川 あずさ
瀬川 あずさ
ワインジャーナリスト
株式会社食レコ 代表取締役

仙台市出身。聖心女子大学卒業後、施工会社の秘書を務め、多くの飲食店のリーシングや施工業務に携わる。その後、趣味が高じてワインや日本酒、食に関する様々な資格を取得。記者・ライター業、飲食コンサルティング業などに従事する。2014年、食に特化したリレーションサービスを提供する株式会社食レコの代表取締役に就任。また2020年には、国内外のブランディングおよびマーケティングサポートを行うレピュニット・ラボ合同会社を設立。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」では14年間主任講師を務めた。現在はフリーで講師活動を行いながら、食やワインを通じた豊かなライフスタイルを様々な角度から発信している。


日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
日本ソムリエ協会認定 SAKE DIPLOMA
WSET®︎ Level3
CPA協会認定 チーズプロフェッショナル
一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーション 理事
フランスチーズ鑑評騎士の会 シュヴァリエ

監修本:『マンガで教養 やさしいワイン(朝日新聞出版)』
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